日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣 江戸中期明和頃 約250年前 一平安代子 身幅3.4cm綾杉風の地鉄に金筋頻りに掛り匂口明るく冴える名品 刀 銘 波平安存 法量 説明 長さ
反り
元幅
先幅
元重
鎬厚
先重
鋒長
茎長
重量 76.8cm
2.8cm
3.4cm
1.9cm
0.60cm
0.74cm
0.39cm
3.4cm
21.3cm
848g 鎬造、庵棟、身幅広く、反り深く、先反りつき、中鋒やや延びる。鍛は、板目肌に、杢目肌交じり、流れて綾杉風となり、地沸微塵に厚くつき、地景よく入る。刃紋は、直刃調に、小互の目・小丁子交じり、ほつれ・打ちのけ・食い違いなど掛り、小足頻りに入り、小沸深くつき、金筋頻りに掛り、匂口明るい。帽子、乱れ込んで小丸、先掃きかける。茎は、生ぶ、先切、鑢目勝手下り、目釘孔二。ハバキは銀着一重。
波平鍛冶は、薩摩国谷山郡波平の地で鍛刀した一派で、平安中期永延の頃に正国なる刀工が大和より来往して祖となるという。その子を行安といい、門流は、江戸末期まで連綿と続いている。安存は、一平安代の子で宝暦から明和頃の年紀作がある。父の安代は、将軍吉宗の命により浜御殿で作刀、その出来の良さにより茎に葵一葉紋を切ることを許され、主馬首を受領している。この刀は、3.4cmと身幅広く、先反りつき、先細くなり、反りの深い堂々とした姿で、板目肌に杢目肌交じり、流れて綾杉風となる地鉄に、小沸出来の直刃調に、小互の目・小丁子交じり、小足よく入り、ほつれ・打ちのけ・食い違いなど掛るなど古調な出来で、金筋頻りに掛り刃中よく働き、匂口明るく冴え出来が優れている。



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